9月:ゲヴァントハウス開幕!

8月末、どかーーっと暑い日が約1週間続き、雨が降ったかと思ったらもう冬・・・。
一気に気温は下がり、日照時間も見る見る短くなる。
「おーー、これがドイツの秋無しって気候かぁ。これから長い長ーい冬になるのか」とちょっと寂しかった。
d0047297_18445290.jpgでも街で見かけるドイツ人は夏よりも心なしかウキウキ見える。
「何かいいことあるのかな?」と不思議にもっていたら、左のポスターが至る所で張られるようになった。
写っているのはライプチヒ伝統のオーケストラ・Gewandhausの常任指揮者として活躍していたブロムシュテットさん。
そしてタイトルに「とうとう9月です!」の文字が躍る。
あまり日本でオーケストラの音楽を聴く機会がほとんどなかった私だが、ここライプチヒにいてブロムシュテット&ゲヴァントハウスの演奏を聴かないなんて、日本に来て和食を食べなかったのと同じぐらい損だ!と、勢いで開幕コンサートのチケットを早々と購入し(値段は忘れてしまったが、5~10ユーロの間ぐらいだったと思う)2003年8月29日金曜日を心待ちにしていた。
さーーて当日。「こういう開幕ってお洒落しないとだめよね」と、紺色ワンピースを来て、髪もちょっとアップにしたりして、ゲヴァントハウスのあるアウグストゥス広場へ向かった。
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ゲヴァントハウスの中に入ると床から天井へ斜めに延びる壁画がお出迎えしてくれる。そしてチケットもぎりのおじいちゃんとお兄さんが「Abend!」と笑顔で迎えてくれた。

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それにしてもすごい人人人!!ライプチヒ市民が全員集まったんじゃないかと思うぐらい人で溢れかえっていた。みんなドレスアップして素敵!その中に芸大時代合唱定期演奏会で「エリア」を指揮して下さったボッセ先生を発見。「はーー、やっぱり開幕ってすごいのね」と一人感激しながらロビーをうろうろしていた。
私の席は、上の写真でいうと誰も座っていないオルガンの左側(この写真は開幕コンサートではない)。いわゆるサントリーホールのP席ということろ。指揮者の表情がばっちり見える席でもある。
ブロムシュテットが登場し、マイクを手に「Endlich September!(とうとう9月です!)はどういう意味ですか?」と質問すると、割れんばかりの拍手が帰ってきた。
「そっかぁ、やっぱりみんなこの日を待っていたんだ!」と嬉しくなり、なんとなくライプチヒ市民の一人になったような気分を味わうことが出来た。

演奏はニールセン:交響曲1番と、ベートーヴェン:交響曲5番。これがまたすごい!!
オケのメンバーがめちゃくちゃブロムシュテットを信頼しているのが分かるし、ブロムシュテットも随分おじいちゃんなのに、もうノリノリで振りまくっている。特に笑顔が可愛い。一瞬にしてブロムシュテットとゲヴァントハウスの虜になってしまった。
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以来、木曜と金曜に行われる演奏会によく足を運んだ。
どれも素晴らしかったのだが、特に印象に残っている曲は、メンデルスゾーン:「エリア」と、ブラームス:交響曲2番。
ブラームスの交響曲は何番を聞いてもドイツ~~っていう音がして満足できたし、「エリア」は「メンデルスゾーンは俺たちにまかせな!」とオケのメンバーが思っているのが良く分かる、伝統をずしっと感じる演奏だった。私は最初から最後まで身を乗り出し、演奏に浸っていた。
隣で聴いていたおじちゃんは演奏が終わった後、感激して目をウルウルさせている日本人の女の子(一応私のこと)を見て、とっても嬉しそうに、そして誇らしそうに微笑んで、「いい演奏だったねぇ」と一緒に感動してくれた。

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2004~5年のシーズンを最後に、ブロムシュテットは引退。
新しい指揮者にはイタリア人のシャイーが就いた。
シャイーになった途端、チケットの入手が半端でなく困難になり、私は残念ながら演奏会を聴くことが出来なかった。
が、神の思し召しか、1回だけ公開練習を見学することが出来た。
ドイツ語を流暢にこなしながら練習が進む。
今までブロムシュテットと共に作ってきたゲヴァントハウスの美しい音楽を完全否定はせず、よりエネルギッシュな音を求め、「ここは綺麗な音なんていらない。もっと汚い音ちょーだい」なんて注文をしていた。あっという間にシャイーの世界に引き込まれた。今度ライプチヒを訪れる時、シャイーの音楽を生で聴きたい。

最後は夜のゲヴァントハウス。
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by mihokohoshi | 2005-10-06 18:27 | 思い出ぽろぽろ in Leipzig