Dona nobis pacem
2005年 09月 04日これから毎年この日が訪れると、これから届く演奏会のDVDを眺めながら、思い出にひたり、私の音楽活動を見直す時間を作ってくれるような気がします。
昨日は体に張り付くような湿度が危険な信号を点していました。リハーサルは14時半から。この昼間の暑さと湿度の中、歩き回るとまた熱中症になりかねないと悟った私は、池袋から芸術劇場まで、なるべく涼しい場所を選びながら、寄り道をしないで、直行したのでした。
芸術劇場大ホールで歌うのは5年ぶり。
以前は巨大に思えたホールも、意外と小さく感じました。
それだけ新国立劇場オペラ劇場が大きかったのかな・・・。
本番前の最終チェックとなる当日リハーサルは、小林先生の音楽に対する姿勢と誠実さと壮大さを改めて感じさせられたものとなりました。
リハの最後は先輩が「先生の指揮をよく見て、音楽をしよう!」と私たちの心を一つにまとめ、本番の直前は約15分の合唱練習を行い、本番の臨みました。
沢山のお客様(その中には、どうしても今日の演奏会に参加することが出来なかったOB会メンバーもちらほらいらっしゃいました)に見守られながら、カンタータ3曲を歌い切りました。
110番のコラールは、先生がどう振ってもそれに着いて行こうという気持ちがメンバー全員にあり、目がいつもの1.5倍の大きさで開き、先生と同じ表情をしながら歌ったと思います。
演奏後、お客様の拍手に答える先生を見て、「先生がお辞儀をする後姿を見るのは、これで最後なんだ」と思うと、なぜか涙で目が潤みました。
そしてアンコールは、バッハの集大成とも言われている「ロ短調ミサ」終曲、「我らに平安を与えたまえ」。リハーサルで先生が「誰がこの曲を選んでくれたのか分からないけど、ぴったりだ。今、一番必要としているよね。心から音楽しよう」とおっしゃられた通り、先生は魂で音楽を表現され、メンバーも魂で演奏しました。お客様も歓喜余ったのでしょうか、音が切れた瞬間、拍手が!!正直なところ、音の余韻も先生と一緒に音楽をし、その後じっと味わいたかった・・・。
退場し、舞台袖へ行くと、先生が迎えてくださり、涙が止まらないメンバーも沢山いました。
涙を拭き拭き急いで着替えを済まして、ゼロ次会と名の付いた打ち上げパーティーが舞台袖で始まりました。
ビールを飲みつつ、客席で聞いていたメンバーと久しぶりに再会し、抱き合ったり。
先生は「この歳になると、演奏を終えて舞台袖へはける時の足取りが重くてね」とお話なさいましたが、この姿勢の良いこと!!
ご挨拶の中で「昨日の練習で、僕が再敬礼したコラールがあったよね。それを持って棺桶に入ります」とおっしゃられ、すぐさま先輩が「今日のコラールは・・・」と突っ込みましたが、本番のコラールは私たちの気持ちが半分ぐらいしか届かなかったようです、舞台が広すぎたみたいで・・・残念!
印象に残ったのは、「今まで僕がいろんな音楽家から学んだことを、学生に伝えていかなくてはいけないんだと気がつかせてくれたのが、このクラブだったんです。心からお礼を言います。ありがとう。これからも僕を使ってください。でも指揮をしてくれってみんなで引き釣り揚げるのは、お願いだからやめてね(ちょっと真剣な表情で!)」とお話されたこと。
私がクラブに在籍したのはたったの5年でしたが、先生の音楽と触れることができて本当によかったです。
懐かしい後輩たちも演奏会に駆けつけました。
将来有望のソリスト、ミズコシ&ユースケ、その隣は「今日舞台にのれなくて残念だった」というイマコさん。
1次会はイタリアン。参加者は予想を40名も上回る
120名が参加!
次から次へとメンバーが、先生に次回の40周年記念演奏会も指揮をしていただきたいと、説得を試みました。
↑ユースケが説得中。
爆笑する先生をとらえることに成功。ありとあらゆるお話で、説得を試みております。
成功したようなしていないような・・・。
40周年が楽しみであります!!
みんなから先生にお礼の気持ちとして、お住まいのある湯布院で浴衣を着て、奥様と歩いていただきたいということで素敵な浴衣と、それから美術油絵科に在籍中で今日ソプラノ合唱を歌った女の子が作ってくれた世界に1つしかない素晴らしいウチワをプレゼントしました。このプレゼントに先生は心から喜んで下さいました!
ソロを立派につとめたエダマと。
本番直前まで走り回っていた節子さんと。
総務の田崎さんと。
ミュンヘンで活躍中のちゆちゃん兄さんと。
先生の周りは人が一杯で、なかなか写真を撮ることも出来ず、
こんなツーショットを試みるメンバーもいた!↓
最後まで食べ続けていたじゅんくんは、これからが楽しみな歌手です。
また5年後、日本中世界中からメンバーが集まって、先生と共に音楽できることを楽しみにしています!!